沙雪は俺が小春を選んだことがよほど悔しかったらしく、怒り顔で立ち去ってしまった。
そして目の前には小春が残った。
「おにいちゃん♪」
「お、おう……」
嬉しそうに微笑む小春。
こちらを向いて微笑む姿は本当に可愛い。
もし俺にこんな妹がいたら、確実に溺愛してしまうだろうな。
しかし、しかしだ!
こんな小娘が「性技の特訓に付き合ってくれ」と言ってきたのだ……いったい俺に何ができるというのか。
(ふぅ…………)
自然に溜息が漏れてしまう。
無意識に視線を落とした瞬間、小春が口を開いた!
「いやぁ……」
「えっ?」
俺をとがめる小さな声。あわてて顔を上げる。
「おにいちゃん、なんで小春の足を見るの?」
小春は恥ずかしそうに片手で自分の忍服の裾を引き下げた。
「えっ? 足??」
「沙雪ちゃんみたいに細くないし、恥ずかしいよぉ……」
「……」
回答に窮してしまった。
決して小春の足を見つめたわけではないので、俺は黙り込むしかなかった。
「答えてくれないの? おにいちゃん」
だがその様子がますます彼女を怒らせてしまったようだ。
「いや、俺は別に……」
歯切れの悪い俺を見て、小春が顔を真っ赤にして近づいてきた!
「うぅ~、いいもん……お仕置きだもん!」
「お、おいっ!」
小春は俺に背を向けると、素早く衣類を脱ぎ去った!
「よいしょっ……と」
「ぐあっ……」
小春の可愛らしいお尻が腰の上に乗る。
「こらっ! やめろ」
見た目どおり、小春の身体はそれほど重さを感じさせない。
しかし次の瞬間、やってきた刺激に俺は身体をこわばらせてしまう!
ぴちゅっ……

「うはああっ!」
肉棒に何か……生暖かい何かが触れた。
(こ、これは…………!?)
小春の尻が軽く左右に振られる。
肉棒にまとわりつく暖かさがじわりと広がる。
「ぐっ……」
「おにいちゃん、どうしたのぉ?」
振り返った少女の唇の端が淫らに歪んだ。
(こ、こいつ……さっきまでと違う!)
臆病にすら思えた小春の顔が一変していた。
そうだ、こいつも半人前とは言え「くノ一」なんだ……。
そしてこの表情には見覚えがある…………!
「いっぱい気持ちよくされちゃうねぇ?」
この笑顔、まるでこいつは……
(右京と同じだ……!)
柔らかな雰囲気と、豊かに張り詰めた双丘で何度も犯された記憶がよみがえる。
半ば硬さを取り戻していた肉棒に、さらに熱がこもる。
こうなるともう自分の意思で止められない……!
「ゆっくり大きくなろうね……」
ちゅくちゅくちゅく…………
「うあああぁぁ……たしか見返り……うぐうぅっ!」
俺の位置からは小春の背中しか見えない。
小さくて真っ白な肌を見つめながら、不規則にやってくる快感に屈しないように歯をいしばることしかできない。
「あっ、正解だよぉ」
「ああぁぁぁ……!」
「これが小春の『見返り天女(みかえりてんにょ)』の術~」
柔らかな小春の指が何度も同じところをなぞる。
身をよじって逃げようにも手足は快感で縛られ、腰も押さえ込まれている。
(せめて何をしているか見えれば……気構えを持つこともできるのに!)
俺の視線を遮るように、小春はゆらゆらと腰を動かす。
ちゅぷっ、ちゅぷっ……
小春は左右に腰を振りつつ、指先で優しく肉棒を弄ぶ。
だんだん淫らな音が大きくなっていく。
「見えない所で何をされてるんだろうね? おにいちゃん」
「うくっ!!」
腰が跳ね上がると、小春の身体もつられて跳ねる。
だが肉棒の刺激はやむこともなく続けられる。
徐々に小春の指の動きが速くなる。
「ほらほらほらほらぁ♪」
「くそっ…………あああぁぁ!!」
ふっと肉棒に絡んでいた指が離れた。
肩透かしを喰った俺の腰が無様に震える。
「はぁっ、はぁ……」
「小春に触ってもらわないと苦しい?」
ちょんちょんと先端をつつかれる。
じわりと快感が漏れる……
「あっ、あっ!」
「出したくても出せない? うふふ~」
「俺を……もてあそぶな!!」
首を上げようとしても力が入らない。
小春の指が触れるたびに、腰が……
「ううん、続けるもん」
「ぐうぅぅ……!!」
「今度は小春の指先で、おちんちんをいじめちゃうよ?」
くちゃっ……
再び股間に指先が舞い降りた。
(い、一本だけだと……!?)
小春の指先が肉棒と亀頭のつなぎ目を這い回っているのがわかる。
自分の身体がすっかり敏感になっていることに気づく。
「ほら、ぐりぐりぐり……」
敏感にされた肉棒を這い回る少女の指……
くるりくるりと円を描くたびに、我慢汁が滲んでいくのがわかる。

「うくっ、くそっ…………んんん!!」
しかしこれだけでは物足りない。
小春の指は亀頭の頂上を滑らかにゆっくりと蠢くだけだ。
「おちんちん苦しいねぇ? きゃははっ」
小春は気づいているのだろうか。
俺にはもう耐える力が残されていないことを。
「これでわかったでしょう?」
「な、なにが……?」
亀頭に乗せられた小春の指が、爪を立てて軽く沈む。
すっかり火照った亀頭へ、小春の指先から甘い刺激が流し込まれるッ……!
「はいっ♪」
「あああああぁぁぁ! そこおぉっ!」
「ね? おにいちゃんは小春の言うこと聞かないと駄目なんだよ?」
「…………ああああっ!」
ちゅくっ…………
ふわりと肉棒が包まれる感触。
その優しさに思わず安堵してしまう。
「おにいちゃんのおちんちん……小春のおまんこで…………なでなでされてるの、わかるでしょ?」
「んあっ…………!」
「本当は中に入りたいのにぃ……」
「ああぁっ……!」
「入り口でぬるぬるにされて犯されちゃったのよぉ」
小春は背を向けたまま、ゆっくりと腰を回し始めた。
「ふああぁっ!」
手のひら全体で肉棒を自らの股間に押し当て、ゆっくりと腰をひねる。
小春の秘所と、手のひらに挟まれた肉棒が喚起の声を上げる。
「ぬるぬるいっぱぁい…………はずかしいね?」
「い、い、言うなあああぁっ!」
小春の言葉責めを振り払えない。
耳から身体全体にじわりと快感が溶け出していくようだった。
「亀さんも大きくなってる。このまま小春の中に入れたら気持ちいいんだろうなぁ……」
「い、いれ…………はうううぅぅ!!」
くりゅんっ!
回転運動だった小春の腰使いが、一瞬だけ前後運動に変化した。
その腰振りだけで情けないくらい俺は喘いでしまう。
「なぁに? おにいちゃん」
もう限界だ……早く楽にして欲しいと、俺を見つめる少女に許しを請う。
「入れて欲しいの?」
(も、もう……!)
「うふふふ……でもそれはぁ……」
「ああぁっ! 小春~~~!!」
「もう少しおちんちんをしゃぶしゃぶしてからにするね」
小春は振り向きもせず、今度は腰を前後に振りたてる。
同時に、ぬるついた小春の秘所が肉棒をくまなく舐めまわす。
「ほら、小春のあそこが上がったり下がったり……」
「あっ、あっ、ああああぁぁ!」
完全に浮き上がった腰が、肉棒に快感を与えるためだけに前後している!
「おにいちゃんをいっぱい舐め舐めしてるのぉ」
そしてちらりとこちらを見る小春と目が合った。
(くそっ、こんなはずじゃ……!)
急に恥ずかしさがこみ上げてきた。
自分よりも確実に年下の小春に喘がされる屈辱は、口にすることなど到底できない。
「興奮しちゃうよね? くすくすくす……」
見えない体勢で、肉棒を好き放題いじりまわされる。
これはまるで右京が俺に仕掛けた「見返り天女」の術!
「亀さんの周りも撫でてあげるぅ」
まだあどけない表情をする少女がこの技を使うなんて!
右京に植えつけられた忌まわしい記憶とともに、あの快感がよみがえってくる。
女子の太ももに挟まれ、指先で亀頭をこねられる屈辱……そして屈辱の何倍も流し込まれる快感に、今はひたすら耐えるしかないのだ!
「すごぉい……まだ大きくなるんだね?」
「ううう、うるさいっ!!」
強がりを口にしてみたものの……限界は近い。
このまま続けられたら、右京の時と同じように無様に果ててしまう!
「もうおわり? おにいちゃん」
「なんだと……」
俺を見下す小春の言葉に、敏感に反応してしまった。
「小春のおててと、おまんこに撫で撫でされて気持ちいいんだ?」
「…………」
小春は勝ち誇ったように俺を一瞥した。
こんな年下の娘に負けてなるものか!
「うがああぁぁ!」
「ちゃんと気持ちいいって言ってぇ……」
くちゅ…………かりかりっ!
「ふああああああ! き、気持ちいいぃぃぃ!!」
「お利口さん♪ じゃあもっとよくなろうね」
ぬるぬるで柔らかな指先が亀頭を引っかいた。
たったそれだけの責めに、俺は服従の言葉を口にしてしまった……。
(だめだ、あの腰使いには……)
暖かい秘所に口付けされ、小春の指先と柔肌に挟まれた肉棒に抵抗する力は残されていなかった。
にっこりと微笑んでから、小春の指が亀頭で踊り始めた!
「ほら、くるくるくる~ん」
「ああっ、あああうううぅぅ!!」
指先の動きと同じように腰がわななく。
身体の底から何かを吐き出したい気持ちが湧き上がってくる!
「で、でる! ああっ、もう…………!!」
「きゃはっ、小春の指で……おにいちゃんはお漏らししちゃうの~」
くちゅくちゅくちゅくちゅくちゅうっ!!
力が抜けていく……小春の手の中に吸い取られて、身動きが取れない……
「ほら、もういいよ……おにいちゃん」
「くあああぁぁぁ……」
小春の指が亀頭のくびれをしつこく撫で回す。
爪の先で快感を突き刺し、指の腹で快感を擦り込む。
くりゅっ……
そして細い指先が蛇のように絡みついてた!
「あつ~いお汁をちょうだい!」
「うわああああああああああぁぁぁぁ!!」

どぴゅどぴゅどぴゅううううううううううぅぅぅ~~~~~
考えるより先に、肉棒が屈してしまった。
少女の甘い指使いの前に、何もできないまま……
「あんっ、真っ白~!」
出した直後だというのに、小春は容赦なく俺をいたぶり続ける。
「うああぁ、もういじるなあああぁぁ!」
「こんなに出しちゃ駄目だよ、おにいちゃん」
くにくにくにっ……
「ひああぁぁっ!」
小春は指先で何度も尿道を責めた。
そして……
「お漏らしできないように、ちゃんとふたしてあげるね」
ちゅぷっ!
「あがあああああああぁぁぁ!」
傷口に針を突き刺されたような刺激!!。
敏感な亀頭に指先を突き刺されて、俺は悶え狂った。
「きゃはっ、痛がってるぅ! 本当にかわいいなぁ、おにいちゃん……」
しっかりと腰を抑えながら、小春は何度も何度も細い指先を精の出入り口に突き刺した…………。
「ひぎいいぃぃぃ……!!」
「きゃはっ、またイっちゃった!」
小春が楽しそうに微笑んでいる。
少女の手によってたっぷりと搾り取られた俺は、
身動き一つできない。
……正直、侮っていた。
ここまで精を吐き出すことになるとは思わなかった。
だが小春の責めはそれからしばらく続いた……。

「おにいちゃん、ちょっとだけ我慢よ……」
すっかり抵抗力をなくした俺に、小春が顔を寄せてきた。
甘い桃の香りが強くなる。
ちゅうううぅぅ!
「くうっ……!」
「うふ……恥ずかしい?」
「あうっ!」
軽い痛みが首筋に走る。
小春に吸い付かれ、皮膚がえぐられるように熱くなる。
いったい何をするつもりだ!?
ちゅぱっ
「つけちゃった。小春のしるし♪」
「なにを……」
小春が俺を解放したが、力が抜き取られたみたいに動けない。
首筋の熱は収まらず、ひりひりと疼いている。
「これが三つになれば、おにいちゃんはもう小春のものよ?」
おそらく俺の首には小春の唇の跡が着いているのだろう。
少女が顔を沈めた場所は痺れ、まるで烙印を押されたみたいに熱い。
「お口にもしてあげる……」
んちゅうぅぅ~~
気の抜けた俺に、小春はさっきと同じような熱い口づけをしてきた。
何度も俺の唇に吸い付き、淫らな音を立てる。
「はい、おしまい♪」
「あふうぅ……」
小春に、この少女に支配されながら……
力が抜け堕ちていく……
「おやすみ、おにいちゃん」
「こはる……」
「起きたらまた遊んであげる」
にこやかな表情の小春に見惚れながら、俺の意識は闇に溶けた。
『見返り天女』の術 編 (了)
ちょっとだけ宣伝。